父の借金についての対応です。よろしいお願い致します

こんにちは。

一番最適な方法はお父様に自己破産させることでしょう。
ギャンブルが大半の理由を占めているようなので、破産の中でも、裁判所が詳しく調査するため、少し時間がかかる管財事件になると思います。
ですが、破産をすれば、一番ご家族に影響が及ぶのを早く防ぐことができます。

お父様が破産を渋った場合には、亡くなった後に相続放棄をすれば借金を被らずにすみます。

ですが、お父様がいつまで長生きするかもわからないので、まずはなんとか破産するように持って行った方が良いでしょう。

司法書士の小林と申します。

お話を聞く限りではお父様は多重債務状態にあるようで、借りている金額には毎月高額の利息が付いていると思いますので、実際の借入額とご家庭の収支などの条件にもよりますが、自転車操業ももしかしたら長くは続かないかもしれません。
昔から公務員は借入をしやすかったのですが、現在は総量規制といって、消費者金融やクレジット会社の借金・キャッシングについては年収の三分の一までしか借入できないことになっています。クレジットのショッピングリボ払いや銀行のローン、自動車のローンなどは総量規制の対象外ではありますが、住宅ローンなどが無ければ何千万円の借金ということはなかなかないと思います。それでも借金を借金で返済する状態は正常とは言えませんので、実態を把握して対応策・返済計画を検討するためにもご家族でお話をされるべきです。

もしも返済が困難である場合は弁護士等に依頼して債務整理を行うことも考えてください。任意整理、個人再生、自己破産など複数の選択肢があり、個々の事情に合わせて借金の負担を減らしていくことができます。また、債務整理をすると最低５年間は新規借入がかなり困難になるので（所謂信用ブラックになります）、お父様の借金癖を止めることにも有効です。
さらに、定年の１０年前くらいの年齢で昔から借金を繰り返していた方であれば、過去の取引内容によりますが、利息制限法を超えて利息を払っていた時代の分を再計算して借金の減額や返金がある可能性もあります。
多額の借金の返済にはご家族の協力はとても大事です。大変だとは思いますがまずは現状を把握していくべきでしょう。

ちなみにお父様が亡くなられた場合に、借金を相続したくない場合は死亡から３ヶ月以内に家庭裁判所で相続放棄の申述をすることで相続しないことができます。注意点としては、相続放棄ははじめから相続人ではなかったことになるので、持ち家の不動産やその他の資産も同様に相続することはできません。そして一度相続放棄すると基本的には撤回できません。また、先順位の相続人（亡くなった方の子など）が相続人でなくなることで、相続権が直系尊属や兄弟姉妹に移り、トラブルに発展することも考えられます。なので相続放棄するべきか迷った時はできるだけ早くご家族で揃って弁護士に相談することをお勧めします。