大学病院に勤めている看護士の妻から離婚を迫られています

あなたの妻は離婚を望んでいるとのことですが、ご相談内容からその理由が見えてきません。あなたもよくわからないのではないでしょうか？

そこでまず、あなたは妻に対して、離婚の理由を確認する必要があります。できれば、子どもたちを誰かに預けて、一対一で本音を語り合う状態を作ってください。

また、妻が感情的になっても、あなたは決して同じように感情的になってはいけません。妻が話し始めたら、途中で話を遮ることなく、最後まで言い分を聞いてあげてください。

妻が離婚したい理由は何か、なぜそう思うのかを確認した上で、あなたの気持ちを伝えてください。

それでも、妻があくまでも離婚したいと主張した場合で、あなたが納得できないのであれば、家庭裁判所の調停で話し合いを継続する等の方法があります。

ただ、調停は月に1回のペースで進み、結論が出るまでに時間がかかりますし、あくまでも当事者同士の話し合いですから、妻の離婚の意思を覆すことは難しいかもしれません。

一点、 妻の行動で気なることがあります。

あなたは、半ば家から強制的に追い出されているとのことですが、民法で夫婦は同居し、お互いに協力し扶助しなければならないとされています。

従って、現状は明らかに通常の夫婦の義務を果たしていない状態です。この点について、感情的になる可能性があるため、妻を追及する必要はありませんが、理解しておいてください。

結局のところ、時間をかけて妻を説得するか、どこかの段階で離婚に同意するかの二者択一になるのではないでしょうか。

万が一離婚になったことを考えて、２つのポイントをあらかじめご紹介しておきます。

一つは子どもの問題です。

離婚の際に未成年の子どもがいる場合、どちらが親権を持つか決めなければなりません。また、離婚後に同居しない親と子どもとの面談についても、決めておく必要があります。

二つ目は金銭の問題です。

離婚する際には、養育費、財産分与、慰謝料の金額、支払い方法を決めなければなりません。

養育費は、子どもを引き取らなかった親が、子どもを引き取った親に支払うものです。財産分与は、婚姻期間に作った財産を夫婦で分けることで、基本的には折半します。

慰謝料は、離婚原因を作った人が、相手方に支払うものです。不貞や暴力等の離婚原因がどちらにもない場合は、発生しません。

以上のことを念頭に置きながら、話し合いを進めてみてください。