失業給付中のバイト先について、以前働いたことがあっても大丈夫でしょうか？

社会保険労務士の大庭真一郎と申します。

今回のご質問は、失業保険を受けている期間中のアルバイトの取り扱いについてのことであると判断します。
その前提で、以下にお話しをいたします。

前の職場を自己都合で退職した場合は、最初にハローワークへ出向いて求職の申し込みを行った日から７日間の待機期間と３カ月間の給付制限期間を経た後に、２８日間ごとにハローワークへ出向き、その期間内において失業していたと認定された日数分の失業保険を受給することができます。

これに関して、７日間の待機期間中にアルバイトをするのはＮＧです。
なぜなら、この７日間は、失業状態であることを認定するための期間だからです。

その後の３カ月間に関しては、アルバイトは可能です。
ただし、同じアルバイト先で継続的に働いてしまうと、そのことをハローワークに知られた場合、安定した職に就いたものと見なされ失業保険の対象外となってしまう可能性もあるので、アルバイトをするのであれば継続性のないものの方が好ましいです。

３カ月間の給付制限期間が終了した後に関してもアルバイトは可能ですが、１日４時間以上のアルバイトをした場合は、その日は失業状態でなかったと認定され、その日の分の失業保険は、すぐには支給されずに先送りされてしまいます。
また、週２０時間以上で３１日以上雇用される見込みのあるアルバイト先を見つけた場合は、定職に就いたという扱いになり、失業保険は支給されなくなります。

このようなルールがあるため、アルバイト収入がある場合は正直にハローワークに報告する必要があります。
もし、報告をせずに本来もらうことのできない失業保険を受給し、後々にそのことが判明した場合は、不正受給を行った金額の３倍相当の金額を国に収めなければならなくなります。